1. 魔術師(逆)
なにやら台の上に道具を並べている青年がいる。
どう見ても段取りが悪く、セッティングに手間取っているようだ。
あっちのものをこっちへ、こっちのものをあっちへ。
いつまでたっても、なかなか始まらない。

愛想は悪くないし、見目も悪くない。
だが、もう一つしまらない表情だ。察するに、彼は「芯」のないタイプだ。
努力を嫌い、世渡りのうまさがこの世界を生き抜く術だと信じている。
そういうタイプだろう。
そら、見てみろ。
明らかに修行不足だ。
デビューは失敗。観客は呆れ顔。
だが、本人はまだうまくやれると思っている。
なんとか取り戻そうと、小手先の技で誤魔化そうとしている。
このままでは、彼は大成はしないだろう。
どうすればいいかって?
もしも、彼が私にアドバイスを求めてきたら言うだろう。
「修行をやり直しなさい。」
彼は早く自分の未熟に気がつかなければいけない。
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魔術師の逆位置です。
正位置では、しっかりと修行を終えて、意気揚々とスタートを切りますが、
逆位置ではつまずいてしまうようです。
未だ未熟で技術不足にもかかわらず、自分はやれると思ってしまうのか。
または、技術不足とわかっていて、うまく誤魔化してやっていこうとする。
根っこの性格はそんなに悪くない。まだ若いので矯正も可能。
そんな人物像でしようか。
イメージはサザエさんの弟のカツオなんてどうですか?
あの子はお調子者で努力しているのを見たことないですよね。
本人は調子良くやっているつもりでいても、バレて波平さんに大目玉をくらう(笑)
魔術師が逆さまで出てきたら、まだスタートは切れません。
計画はどこか中途半端です。
技術をもっと磨いたり、計画を一から見直ししましょう。